産後の腰痛

深層筋や骨盤が産前に戻らないと腰を支えられず痛みが出てしまいます。

出産後の痛みとして多いのが産後の「腰痛」です。抱っこしたり、沐浴したり育児の中で腰には負担も大きくかかってきます。4、5カ月にもなるとずっしりと重く感じてくるのではないでしょうか？その育児の中で痛みを感じやすい動作として以下があげられます。

①抱っこひもでの歩行
②ベッドから抱きかかえ、抱きおろし
③夜中の抱っこ
④沐浴

多くは抱っこひもでの歩行だったりしますがお子さんの体重が増えてくるとそれに伴いカラダ（上半身）は反ってきます。その姿勢が腰に負担がかかり痛みとして現れます。妊娠すると腹直筋離開といって腹筋が裂けてしまうため、お腹側からの支えが弱くなりいつも以上に腰に負担がかかることもありますし、深層筋が産前の状態に戻っていないため腰を支える力が弱く痛みがでたり産後は今まで腰痛がなかった方も初めて痛みを感じる方もいらっしゃいます。やはり出産で開いた骨盤を締め腹圧を上げいくことは大切です。骨盤のケアは早めに行うことが重要となってきます。

腰痛が出てしまうと育児に支障がでたりしますし、痛みはストレスとなりますのでお子さんがぐずったりすると”イラっ”となりお子さんにその感情が伝わってしまいます。腰痛が出ないよう産後のケアや中腰作業を続けないなど工夫が必要です。

出産後は深層筋（インナーマッスル）が産前に戻りきれていないため、腰を支えるチカラが弱いために腰痛も起こりやすくなっています。産後ケアと同時に深層筋を戻すエクササイズも行えると良いと思います。

腹筋をできる方は良いのですがなかなか続かない・・・のが現状ではないでしょうか？
なので、一番簡単なものとして呼吸法があります。

①仰向けにヒザを立てて寝る
②息を吸う
③息を吐く時に下っ腹をへこます
④へこましたところで5秒キープ
⑤これをこまめに行う

慣れてくると立ったままできるので家事の時、お洗濯の時、歩いている時とどんな時にでもできるので行っていきましょう。出産直後は筋肉が戻っていないためなかなかへこまない場合がありますが続けているうちにへこますことができるようになるのでそれまで頑張ってやってみましょう！腹筋をやれる方はもちろんガンガンやっていきましょう！ただ腹直筋離開があるので注意してやってくださいね。詳しくは腹直筋離開のページへ！

産後腰痛の原因

産後腰痛4つの理由

深層筋が産前の状態に戻っていない

前述したとおり、出産後深層筋は緩んでいるため腰自体を支えるための力が不足します。その結果、反り腰になりやすく腰に大きな負担がかかるため腰痛となります。産後は骨盤矯正だけでは深層筋の回復は難しいため産前に戻す施術が不可欠となります。

抱っこによる背部の緊張

お子様の抱っこは約1歳になるまで続きます。5kgを超えてくるとずっしりと重さを感じ身体への負担はとても大きくなります。背中の筋肉（広背筋）は大きく骨盤まで付着しているため緊張が強くなると前に曲げ時に痛みが顕著となります。特に抱きかかえようとする時などに痛みが出ることが多くなります。

同じ姿勢での抱っこ・授乳

抱っこや授乳など同じ姿勢が続くと筋肉に老廃物が溜まりコリとなり周囲の筋肉の動きは悪くなり痛みとして実感してきます。腰痛もですが、肩や首痛などもでてくため頭痛になったり症状が複雑化してきます。

夜の寝ながらの授乳も時間が長引くと辛くなる体制なので慢性化する前に骨盤とともにケアが必要です。

骨盤の開きが原因

出産後骨盤お開きが戻っていないと、土台がぐらつき上半身を支える力が弱くなり痛みとなります。このような症状は産後ベルトをつけると楽になという方が多いのが特徴です。産後の開きを放置すると慢性的な腰痛と移行していきますので骨盤からしっかりとケアしていくことが重要です。

”産後の腰痛”は普通の腰痛とは異なるため施術のアプローチも違います。もし、産後の腰痛で治療していて改善しない場合は産後の腰痛に特化したアプローチではないかもしれません。今後、慢性腰痛にならないためにも産後の腰痛は適切な対処が必要です。

通常、妊娠時や産後に腰痛で整形外科を受診すると「仕方ない」で片付けられ適切な処置がなかったということを伺います。私が勤務していたクリニックでは産前・産後の腰痛の患者さんも多く受診され施術を行っていましたので臨床経験が豊富です。巷の整体院などは「妊婦はやっていない」と断られることがほとんです。それだけ病院などでの臨床経験が乏しいということです。大切な身体をどこに委ねるかしっかりと判断し、近いから、安いからというだけで決めないようにして頂きたいと思います。